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筋膜って何? 筋膜リリースの方法と効果

筋膜リリースとは


筋膜のよじれやねじれを解消して、正しい筋と筋膜の伸長性と筋肉の動きの回復を促したり、筋膜を柔らかくし滑りを良くして、解きほぐすことを「筋膜リリース」と言います。骨格筋の不動と痛みを治療するのに役立つと主張されている代替医療療法です。本来は理学療法士などが筋膜リリースを施術し、その後の効果を持続するために自分で行える筋膜リリースが指導されますが、日常的に筋膜リリースを実施することで日々の身体のバランスが整い、身体が軽く感じられるようになります。継続することで身体の良い状態を保てるようになり、身体が動きやすくなっていくのでセルフコンディショニングとしても活用できます。
そこで、そもそも筋膜とは何なのか?筋膜はどんな役割をする?筋膜リリースをすることで何が変わる?筋膜リリースとストレッチの違いは?などの疑問に分かりやすく解説していきたいと思います。

筋膜とは?

筋肉は、筋膜という薄い組織膜に包み込まれています。

筋膜に包まれた筋肉は、さらにグループごとに筋膜に包まれています。筋膜とは筋肉を包む膜のことで、ウェットスーツのように体全体に張り巡らされ、表層から深層まで立体的に包み込むため、組織を支える働きをしているため、第二の骨格であるといわれています。

筋膜は
筋全体を覆っている最外層の筋外膜
いくつかの筋線維を束ねて覆っている筋周膜
さらに筋線維1本1本を包む筋内膜との3種類に分けられます。

筋膜の役割は?

筋膜の役割は大きく分けて3つあります。

  1. 各組織を包み込み、組織と組織の間に仕切りをつくり分けると同時に結びつけ、体の姿勢を保つ役割を持つ
  2. 組織同士がこすれあうことで生じる摩擦から保護する
  3. 筋線維を包んでいる3つ(筋外膜、筋周膜、筋内膜)に構成された構造から、筋線維の動きを支え、力の伝達を行う

筋膜は柔らかい組織なので、委縮・癒着(ゆちゃく:からまる、くっついてしまうこと)しやすい特徴があります。この筋膜の委縮や癒着が時にコリや痛みを招き、筋肉の柔軟性を損なう原因になります。

非対称な姿勢や動作をとり続けることや同じ姿勢を長時間とり続けること、怪我などによって身体の一部に負担がかかり、身体がアンバランスな状態となると筋膜が自由に動けない状態になります。すると筋膜のよじれが生じて筋膜と皮膚・筋肉との間の滑らかな滑りが失われます。

また、筋膜自身はコラーゲンでできており、85%が水分です。水分の枯渇やストレス、同じ姿勢での長時間作業(パソコンやデスクワークなど)、筋肉の柔軟性の低下などにより、筋膜同士が癒着してしまい、筋肉自体の動きを阻害してしまいます。

では、筋膜リリースを行うことで何が変わるのか

筋膜リリースを行うことにより、筋肉の柔軟性を引き出し、関節の可動域を拡大します。
筋膜リリースとは、筋膜の委縮・癒着を引き剥がしたり、引き離したり、こすったりすることで、正常な状態に戻すことを言います。筋膜リリースがときに「筋膜はがし」と翻訳されて呼ばれることもあります。従来は、両手を使って皮膚表面を引き剥がしたり、指で筋膜同士を引き離したり、手のひらでこするようにマッサージし、筋膜リリースを行なっていましたが、この方法は高度な技術が必要で、時間もかかるものでした。しかも、筋肉本体は一時的に柔軟性を取り戻しても、筋膜の柔軟性がなければ、時間の経過とともに再び筋膜、筋肉は、萎縮してしまうのです。筋膜組織の機能回復を図るためには、定期的に圧迫・刺激を加え、筋膜の乱れを取り除くことが必要であり、近年ではフォームローラーを使ったセルフで行う筋膜リリースが主流になりつつあります。
また、全てのスポーツで、練習や試合の前には必ずウォーミングアップ(準備運動)を行うことが大切です。準備運動の目的は、ケガの予防と筋肉のパフォーマンスの向上で、心拍数を上げて、体温を上昇させることにより、よりハードな動きを行うための準備になります。日本を含め、世界中のトップアスリートはウォーミングアップする前に筋膜リリースを行い、筋肉の柔軟性を高めてから、動的ストレッチやランニングなどで体を温めます。この流れは、筋肉の構造からしても理にかなったウォーミングアップ方法と言えます。


筋膜リリースのやり方

筋膜リリースといっても、グッズを使わない方法やフォームローラー、テニスボールを使った方法などやり方は多数存在します。その中でも、グッズを使わない方法とフォームローラーを使った方法の「太ももに刺激するやり方」を1種類ずつ紹介していきます。

グッズをつかわないやり方

  1. 外ももから刺激していきましょう。膝を立てて、膝の外側にあるへこみを探します。へこみ周辺にある皮膚を、両手親指と人差し指を使ってグッとつまみます。外側に引っ張るようなイメージで、「皮膚をつまむ+離す」を繰り返しましょう。へこみがあるラインに沿って、お尻まで両手でつまみながらスライドさせていき、お尻までほぐしたら同じ動きで膝まで戻りましょう。
  2. 次に、内ももを刺激していきます。右膝を立てて、膝の内側にあるへこみを探します。へこみ周辺にある皮膚を、両手親指と人差し指を使ってグッとつまみます。先ほどと同様に、外側に引っ張るようなイメージで「皮膚をつまむ+離す」を繰り返しましょう。
    それぞれ、23往復を目標にほぐしていきましょう。

フォームローラーを使ったやり方

  1. (太もも前)うつぶせに寝て、もも前の下にフォームローラーを置きます。反対の足を身体の外に開き、手を床についてお腹を浮かせます。もも前の下でフォームローラーを転がし、より伸ばしたい時は足首を持って膝を曲げて行うと効果的です。
  2. (内もも)うつぶせに寝て、内ももの下にフォームローラーを置きます。(フォームローラーを斜めに置くのがコツ)反対の足を身体の外に開き、手を床についてお腹を浮かせます。内ももの下でフォームローラーを転がします。
  3. (太もも後ろ、外側)フォームローラーを外ももorもも下に置きます。腰は浮いた状態で、手を床につき、バランスをとりながらお尻から膝付近までフォームローラーを転がします。

以上が筋膜リリースについての説明です。筋膜リリースは、フォームローラーやテニスボール、道具のいらないやり方など数多くありますので、自分に合った筋膜リリースをストレッチと組み合わせながら挑戦してみてください。また、日常的な姿勢や動作のとり方による身体の動きの硬さや肩や首の凝り感、腰痛、むくみ、バストアップなどの改善には自分で行う筋膜リリースでの改善が期待できますのでおすすめです


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